Integration Platform as a Service(iPaaS)とは

クラウドインテグレーションが企業の主要課題の1つに挙げられるようになってから数年が経ちました。安全で信頼性の高いクラウド・インテグレーション・ソリューションへのニーズに応えるため、複数社(サプライヤー)が『Integration Platform as a Service(iPaaS)』と呼ばれるインテグレーションサービスを提供しています。iPaaSの詳細については、Gartnerのレポート「2021 Magic Quadrant for Enterprise Integration Platform as a Service (iPaaS)」もご覧ください。 

Integration Platform as a Service(iPaaS)とは

iPaaS is a cloud-based integration solution that is steadily gaining buzz, but—as with other cloud offerings—it is important to look beyond the hype for actual substance. One sure sign that iPaaS is securing its place as a legitimate category in the cloud computing stack is Gartner’s slew of research publications in the past several months on iPaaS, including  “Gartner Reference Model of Integration PaaS.” This growing attention is a good sign for iPaaS vendors, but a few people may still be unclear about what iPaaS actually is or does.

簡単に表現すると、iPaaSとは、異なるクラウド(プラットフォーム、アプリケーション、コンテナ、リポジトリ、他)であろうが、クラウドとオンプレミスであろうが、インテグレーションの構築とデプロイを実現できるプラットフォームです。すなわちiPaaSにより、クラウドまたはオンプレミスにある複数のアプリケーションを接続するインテグレーションフローの開発が可能になります。iPaaS導入の利点としては、開発後にハードウェアやミドルウェアのインストールや管理の必要がなくデプロイできることが挙げられます。

ガートナー社はiPaaSをカテゴライズしており、搭載すべき重要な機能を詳述しています。要約すると、「マルチテナント」「弾力性」「セルフプロビジョニング」というクラウドの本質を備えたツールやテクノロジーにより、「統合フローの実行」「統合の開発とライフサイクル管理」「アプリケーションフローの管理と監視」「ガバナンス」を実現すべきと強調しています。さらに、iPaaSが持つ可能性として、ユーザ、サービスプロバイダーおよびインテグレーションプロバイダーの間でインテグレーションフロー(既成のものとカスタムビルドのパターンの両方)の売買や交換が行われるマーケットプレイスになれることも提唱しています。

ガートナー社は、iPaaS(のサプライヤー)を、①eコマースとB2B、②クラウドインテグレーション、③エンタープライズ・サービス・バス(ESB)とサービス指向アーキテクチャ(SOA)の3つにカテゴリー分類し、それぞれの強みを評価しています。

企業が異なれば、ニーズや優先順位も異なります。もちろん、iPaaSサプライヤーへの期待や評価の優劣もそれぞれでしょう。短期的なインテグレーションを実装したいのであれば、eコマースとB2Bやクラウドインテグレーションに強みを持つ iPaaS の方が、パートナーのアプリケーションやクラウドサービスとすばやく接続できるシンプルなソリューションを提供できます。
しかし、今後、ハイブリッドアーキテクチャへのシフトがますます進むことを考慮すれば、オンプレミスとクラウドの両方に対応できる長期的なインテグレーション戦略のほうが賢明でしょう。既存システムがオンプレミスであったとしても、新しいシステムはクラウド上にビルドする企業がほとんどだと思います。そういった企業にとって、将来の拡張性や発展性のためにも、ESBとSOAの専門知識を持つiPaaSサプライヤーの方が賢明な選択となるのです。